トイレと人柄

シエアする:

皆さんこんにちは!

今日は、「トイレと人柄」について、述べてゆく。

どんなに立派な佇まいに住んでいようと、その家のトイレの掃除が行き届いていないのを見るとガッカリすることがある。反対に、佇まいはそれほど立派でなくとも、その家のトイレの掃除が行き届いているのを見ると心の温かさを感じる。

初めて訪れるレストランや居酒屋などの飲食店やトイレがある店舗を訪れるときには、トイレを利用させてもらうときがある。トイレ掃除が行き届いているか否か。

そのとき気づくことは、設備が古くても、きちんと手入れや掃除がされていると、その店での買い物や飲食が嬉しくなる。逆にどんなに立派な店構えや、装飾に凝って人を惹きつけていても、トイレが汚れていたりすると一瞬でそれまでの気持ちが引いてしまう。

トイレ掃除というものは、不浄なところということで一般的に熱心に掃除されることが少ない場所である。

私は、30代半ば頃、志ネットワークの上甲晃氏(松下政経塾 理事・塾頭・常任理事・副塾長歴任)とのご縁からカー用品等の販売(卸売及び小売)のイエローハットの創業者・鍵山秀三郎氏とご縁を頂いた。

鍵山氏は、創業間もない頃、従業員が営業で帰ってきて営業先で無碍にされて、心が荒れて帰社する姿を見て、少しでも心が穏やかになるよう、社屋の掃除を始めたという。その掃除に、トイレ掃除があり掃除するようになったという。

私は、その教えを頂いてからトイレ掃除を心してしている。

目は臆病に出来ているが、手は勇気があるという。汚いものであっても一度手を着けてしまえばどうということはなくなる。

本田宗一郎さんの逸話が語り継がれている。

本田さんが会社を創業して間もない頃、浜松の工場へ外国人の購買担当者が訪れた。ある時、その工場のトイレにその購買担当者が入れ歯を落としてしまいまたのである。当時、そのトイレは今のような水洗トイレではなく、汲み取り式トイレであった。

そのことを知った本田さんは、すぐさまそのトイレに飛んでいき、素手で便器の中の入れ歯を探し拾い上げた。そして、その入れ歯を、丹念に洗い、それを自分の口の中にまず入れ、それからもう一度洗って落とし主の購買担当者へ返したという。

このような行為は、よほどの勇気と度量がなければ出来るものではない。

本田宗一郎氏(本田技研工業創業者)は、次の言葉を残している。

「私は、住まいのトイレを見れば、住んでいる人の人柄が分かるような気がする。会社や工場のトイレを見れば、経営者の思想が判断できるように思っている。」

ご感想、お問い合せ、ご要望等ありましたら下記フォームでお願いいたします。

[wpforms id="626"]
シエアする: